「小学校と教師」〜お付き合いの仕方を学ぶ〜
今回は、小学校の先生方との関りについてお話します。
私たちソーシャルワーカーは、家庭だけでなく学校とも密接に関わります。
特に担任の先生たちとの連携は、子どもたちの生活全般に深く影響を与えるため、欠かせません。
しかし、皆さんもニュースなどでご存じの取り、先生方の多忙さが「連携」という部分を難しくさせています。
先生たちは、授業の準備、授業自体、保護者対応、校務分掌など、多岐にわたる業務をこなしています。
その中で、一人ひとりの子どもの課題にじっくり向き合う時間を確保するのは非常に難しいのが現実です。
その結果、問題を抱える子どもや家庭へのアプローチが後手に回ってしまうことも。
保護者の皆さんも、不登校や子どもの相談などがあっても、
なかなか話しかけにくいと思うこともあるのではないでしょうか。
ソーシャルワーカーの役割は、学校と家庭をつなぐ「橋渡し役」であり、
また子どものニーズを学校全体に伝える「代弁者」であると言えます。
あまいろでのソーシャルワーク活動は、この先生方の負担を軽減しながら、
子どもとそのご家庭を支えるためにできることを模索し続けているとも言えます。
さて、保護者の方が先生たちに不登校の問題や子どもの生活上の課題について相談する際に
親の望むものと学校の姿勢に開きがあると感じることはありませんか?
教師というのは、「勉強を教えるプロ」なので学習面では質の高い成果を出すことができます。
逆に、生活上の支援や不登校や心理的な支援については、別の専門職を間に挟んだ方がよいことが
多いのです。その代表格がスクールカウンセラー(SC)とスクールソーシャルワーカー(SSW)です。
SCは、比較的早く学校に導入されたので相談をする先として各学校の在中率が高いです。ぜひ活用しましょう。
そして、SSW(あまいろもこちらの仲間です)も広範囲な活動が期待できますが、
自治体により学校に来る頻度がかなり低いため(自治体により週1回~月1回など)
SSWと保護者の皆さんが面談するのは、かなり難しいのが現状です。
「では、どうすればいいの!?」
と思いますよね。ぜひ、保護者の皆さんの「相談の段階」によってSCか、SSWか、先生に相談するかを分けましょう。
◎問題の整理をする、考え方をまとめたい→SCへ
◎家庭を含めた問題全体を見てほしい、制度や団体など他の情報も知りたい→SSWへ
◎子どもの身近な様子、勉強面、学校内での過ごし方を相談したい→教師
「忙しさの中でも、子どもたちにとって最善のサポートを提供する」という共通の目標を持ちながら、
互いに協力し合うことができれば、子ども達の生き生きとした生活を引き出す環境づくりは可能です。
そのためには、子どもの課題を共有し、柔軟かつ創造的な解決策を模索していくことが求められています。