「家族を考える」家族の中のそれぞれの問題

子どもたちの支援をしていく上で、ご家族が子どもの問題や自分自身の問題に心の体調を崩し、うつ病や精神疾患になることがあります。

親からすると今の状態が良くない事は分かっていて、どうにかしなければと考える人も多いと感じます。しかし、心の不調は結局からだの活動性を落ちてしまうので家事や子育て、仕事や対外的な活動が出来なくなってしまいます。

しかし、親の病気の問題はご本人だけに留まりません。お母さんが病気であればお父さんが、お父さんが病気であればお母さんがこの家庭をどのように切り盛りしていけばいいのか悩み、苦しんでいるということも言えます。

現在の福祉支援の在り方は、縦割りに取り組まれていることが多く家庭内の複数の問題に同時に対処する部署はありません。

子どもを支援する部署

障がいのある親を支援する部署

祖父母がいれば介護を支援する部署

それぞれの部署がそれぞれの対象となる「人」を支援することになります。でも現実には「お母さんが子どもに強く当たるのは、介護を一人で抱えてイライラしているから」ということも多く、子どもの問題と介護の問題、母の精神的な支援を切り離して考えることはできません。

もちろん、各部署が何もしない訳ではありませんが子どもを助けるために介護の領域に口を出すのは現実には難しいですし、地域によって、担当者によって温度差があります。中心となって家庭を見る「担当者」がいなければ各部署の足並みを揃えることは至難の業でしょう。

この、「家庭全体をみる」というのは福祉の専門家の中では、段々と言われるようになってきたものの、まだ十分に徹底されていないと私は思っています。そこにできるだけ早く取り組んでいきたいと弊社は考えています。