「子どもの不思議」第二弾

初回で、子どもの不思議について少しお話させて頂きました。時代は変わっても子どもたちは親からの愛情をとても欲しています。そういった意味で、子どもの本質が大きく変わったわけではないと思っています。

今回は、「甘えたい」についてお話ししようと思います。甘えたいという気持ちは、どの時代の子ども達も純粋な欲求として持ち合わせていますが、現代の子どもたちは少し表現の仕方が複雑です。

甘えたいのは子どもの年齢が小さくても、大きくても変わりがありませんが、少し前と違ってその形が変化してるように思います。甘える、甘えさせるは感情的なやり取りですが現代はそれが「物」にとって代わられている気がします。「お菓子ちょうだい!」と甘えてきたり「ゲーム買って」と甘えてきたり。その方が親としても分かりやすく、解決が早いのかもしれません。親としても買い与えるという行為自体が親の気持ちを満たすので、スキンシップよりも面倒がないという点もあります。

「甘える」という言葉はアジア人特有の文化だそうです。赤ちゃんの頃から抱っこしたりおんぶしたりと肌の密着が多いアジア人ですが、日本は欧米の文化が入ってきてからベビーベッドに子どもを寝せさせるご家庭も増えました。また、世代によっては「抱っこは良くない」と言われたり「母乳を長くあげていてはダメ」など親子を引き離そう(?)とするような逸話が一時期取り上げられましたね。そんな話が出るたびに、当の母親たちはどうしたらいいのか分からず右往左往していたのではないでしょうか。この一時期を挟んだことでスキンシップを懐疑的に見る思考が大人の中に入ってきたように感じます。

さて、甘えたいのは小さい子どもだけではありません。思春期真っただ中の子ども達も同じように親に甘えたいと思っています。ただ、体が大きいので(!)親としては甘えられても、どのように返していいのか戸惑うことがあります。抱っこするには大きいし、自分よりも背の高い頭をヨシヨシするのも不思議な感じ。小さい子のように対応するわけにはいきません。では、どうするか。思春期の子どもたちと交わすスキンシップは『会話』です。でも、親からの一方的な声掛けではありませんよ、「子どもが話したいことを話す」これがとても重要なのです。

また、思春期は甘えながら離れていくという時期でもあるので、「反発」は本当に離れたいと思っている時のこともあります。その時、親は引き留めてはいけません。子どもたちが親から離れようとももがいているのを少し離れたところで様子を見つつ、失敗してしょげていたら慰めていく、そういったやり取りが必要になってくるのです。親としては精神的に一番ツライ時期かもしれませんね。

こういった思春期を正常に過ごせると、晴れて18歳頃から親離れが完了し親子関係は落ち着いてきます。実際には個人差があるので30歳を過ぎてもなかなか反抗期が抜け出せない場合もありますがやり直しは可能です。ただし、親が年を取っているので子どものパワーに押されてしまうというデメリットがあるので、対処するなら親御さんが若いうちがお勧めなのは言うまでもありません。現代は親の年齢が上がっているので18歳で思春期を終えてもらえると助かりますね。

次回は、「寂しい」について取り上げます。お楽しみに!